初優勝の思い出
磐田が初優勝したのは,1997年の2ndステージのことだった。水曜日開催の市原戦だ。まだ残り1試合あったと思う。2位は鹿島で,優勝の条件は磐田が勝ってかつ鹿島が負けないとだめというものだった。当然,鹿島は勝つとみんな思っていたので,優勝が決まったのはかなり意外だった。
市原で試合を見ていたが,鹿島がリードされているというのがサポーターから伝わってきたざわつき,優勝が決まった時の爆発するような喜びというのは忘れがたい。もう二度と体験することはできないだろうという,本当に純粋な爆発するような喜びを体験することができた。私が記憶にある限りでは,あんな壊れるほどの喜びというのは他では感じたことがない。
磐田は,その後チャンピオンシップに勝つこともでき,1998年1stも優勝し,強豪ともいっていいクラブになることができた。だが,振り返ってみると,それはかなりの幸運だったのだと思う。まず,1997年2ndの優勝が最終節にもつれこんだら,磐田の優勝が可能だったかどうかはわからない。私はその後プレッシャーに押しつぶされて優勝を逃すチームをさんざん見てきた。思いがけず優勝できたことが,その後の優勝体験を日常としたのかもしれない。
浦和にしてもそうだ。今日の優勝がなかったら,次ではプレッシャーがかかり,最終節に万が一もつれればさらなるプレッシャーがかかったと思う。追う相手が優勝経験のないガンバ大阪しかなかったというのが,浦和にとっての幸運だったのだと思う。これで,浦和はステージ優勝した7チーム目のチームとなった。1999年2ndの清水以来の新チームだ。次の正念場はチャンピオンシップだ。横浜F・マリノスは,勝者のメンタリティを日常として持つチームだ。ここで勝つか負けるかで,その後の歴史はまったく変わってくるような気がする。チャンピオンシップを制することができなかったチームは,その後二度勝ったチームはない。まあ,来年からレギュレーションは変わってしまうけれど,浦和にとってもJリーグにとっても非常に大きな戦いなのだと思う。
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